キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 1167×1167mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 534×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 543×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 543×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 543×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 543×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 543×994mm
キャンバスにシルクスクリーン、アクリル 560×590mm
 この作品には、現実空間に構成されたシルクスクリーンによる絵画群、VRヘッドセット、 ミラーリング用のモニター、クロマキー合成用のグリーンバックが存在する。
  鑑賞者は現実の空間の中、その「素晴らしい」彫刻の絵画群を鑑賞しながら、その彫刻のイメージを想像する。しかし、その彫刻は現実の空間に存在しない。鑑賞者はVRの空間に存在する彫刻を見ることを余儀なくされる。 VRヘッドセットを装着し、実際に我々に現前するのは 、物理的にも抽象的にも不可能なとてつもなく巨大な3Dオブジェクトである。
  ゲルハルト・リヒターの絵画に代表されるように、窓枠としての絵画のイリュージョンと、その 平面上にある抽象的な絵具の物質は、鑑賞者に二重の平面を同時に知覚することを強制させたという。批評家の清水穣は、その鑑賞の感覚は絵画の中に描かれていない第三の透明なレイヤーがあることを指摘した。 それはつまり絵画のイリュージョンの二重性を関連づけて想像してしまうことそのものである。
  私はこの鑑賞の感覚をVRを用いることによって、空間の二重性を拡張する。それは現実と仮想の空間の狭間に存在する我々の身体の感覚なのだ。私たちは現実空間にいながら、その彫刻への期待をしてしまうのだ。その直接的な空虚な想像力そのものが、このポップな彫刻のようなものの正体である。それはまるでインターネットで発展したポストトゥルースの現代に強く作用するだろう。

 2021 年 キャンバスにシルクスクリーン、VRヘッドセット、モニター

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